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「なぁ、さっき玉木と話してる時の福永さんの表情みた!?
普段と全然違うのな(笑)」
「分かりやすいっていうか、普段あんな笑顔みたことないよな(笑)」
ねぇ、知ってる?
根暗な人間て地獄耳なんだよ?
だってね、
自信ないから何言われてるか気になって
自然と聞き耳たてちゃうんだよ…。
「さっちゃんさぁ、玉木さんが心配してたよ?」
「え?何を?」
バイト先には美咲ちゃんともう1人16歳の女の子"ノッチ"がいた。
ノッチはスポーツマンで色黒で元気いっぱいな女の子だったけど、見た目は割と地味目だった。
だから華やかな美咲ちゃんに比べて話しやすい女の子だった。
何より私の事をおとなしい女の子とは思っていたようだけど、
"暗い"とは感じていないようで
唯一普通に話せる女の子だった--。
「玉木さんと一緒にいる時にさぁ、
さっちゃんが悲しげな顔っていうか…
時々遠い目をしてるが気になるんだってさ。」
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