心の隙間

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あの頃2人で話してる内容なんて薄っぺらなものだったのかもしれない。 お互い学校の話や、バイトの話、そんな話の繰り返しだった。 音楽の話もよくしてたけど、お互い好きだったMISIAくらいしか音楽に共通点はなくて… 「俺、こないだローリン・ヒルのアルバム買ったんだけど、あなたも聴く? 貸そうか?」 「聴きたいっ♪」 お互い音楽の知識なんてほとんどなかったから、 テレビやラジオで流れる音楽くらいしか情報を集められかったしね。 ただ、知識がないなりにもお互いなんとなくブラックミュージックが好きなんだなぁと思っていた。 「MISIAって19歳ですよ? 俺とタメなんて信じられないですよ~。 MISIAは19歳であんなに輝いているのに… 俺なんてなんとなく大学行って腐った毎日送ってて……はぁ。」 彼はいつも自分の存在を底辺のように思っているようだった。 だからこんな暗い私の存在さえも、上にみてくれていた。 「俺なんて死んだ方がいいんじゃないかと思っちゃいますよ…。」 「玉木さんに死なれたら私が困ります(笑) 玉木さんが死んだら私も死ぬわ。」 私を独りにしないでね…。 だって私にはあなたしかいないんだもの。
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