後悔の先

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「やりたい事がないって… そりゃ今ここで言っちゃダメじゃないですか!?(笑)」 「あ、そっか(笑) 治(おさむ)さんには内緒ですよ(笑) でもホンマ、 やりたい事ないのですわ…。 だからこの仕事もなんとなく始めただけなんですよ…。」 治さんはこの仕事場を仕切るリーダーだ。 将吾くんは24歳で治さんは25歳。 2人共歳が近いからとても仲良しで、よく一緒に遊んでいるようだった。 俺は29歳でかなり年上だけど、 始めたばかりのこの仕事場では後輩にあたるし、全員に敬語を使っていた。 「ったく、なんとなくでそれだけできれば大したもんじゃないですか? もったいないですねぇ。」 「いやいや、 俺テキトーに生きてるだけなんで(笑) 仕事もプライベートも… 俺の人生なんてテキトーっス(笑)」 そうゆう将吾くんの発言とは裏腹に仕事っぷりは真面目そのもので、 文句のつけようがないくらい、アラがなくキッチリしている。 「将吾くん、この仕事ではやりがい持てませんかね?」 「…。 ま、考えたこともないですわ。」 「……。 そういえば気になってたんですけど 将吾くんの言葉って何弁なんですか?」
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