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「フク、ありがとね。」
「は?何で?」
「私さ、フクと出会った時って
まだすごく負のオーラを漂わせていたと思うんだよね。」
「……。
……うん、まあなぁ。」
その真央のマイナスオーラは、俺や一部の人しか気づかない
目には見えないオーラのことだ。
そして俺は今、そのマイナスオーラを
カタチは違うが将吾くんにも感じ取れる。
「それなのにさぁ、
フクはずっと私と一緒に居てくれて…
ホントにありがとう。」
真央は俺の目を見ながらニッコリと微笑んだ。
俺は心の中で万歳三唱をしていた。
それはきっと寿命が1年くらい延びたんじゃないか?ってくらいに嬉しい言葉だった。
そうさ、俺は間違ってなんかないさ。
いつだってどこだって誰とだって
楽しい人生を送れるのさ。
溺れた君を助ける泳ぎの達人のような
命の恩人にはなれそうにないけど
いつだって君と一緒に楽しい毎日を送る、
人生を楽しむ達人に俺はなってやるさ!!
「フクさん、
死にたいって思ったことありますか?」
「…!」
そうだ、
あの時のように後悔だけはしたくない---。
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