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将吾くんは、本当は音楽をメインに生きて行きたいから
今の仕事もお金を稼ぐ為だけにやっているってのが本音で
稼ぎが上がるならブルさんに付いていくというのも納得だ…。
だけど、今決めるのは危険過ぎる…。
ブルさん自身が今自分を見失って暴走しているように感じるから……。
「フク、お前はどうなんだ?
俺とやってく気はあるのか!?」
「……。
ないワケではありませんけど…
正直ギャラを下げるのは反対です。
それは危険だと思います。」
「なんでだよ?
お前も分かってんだろ?俺らの仕事が減ってきてるのを。」
「でも、せっかくの技術職なのにギャラを下げたら価値も下がっちゃいませんか?
それにブルさんの師匠もギャラは絶対下げるなって言ってたんですよね!?
そんなことしたらお師匠と亀裂が生まれちゃいませんか!?
それにこの業界のみんなから反感買う危険もありますよね!?」
「俺はもう師匠にはついていけねぇっ!!
あんな古い考えじゃこれからはやっていけねぇんだよ!?
この不況であんな高額なギャラを払ってくれるクライアントなんて僅かだっ!!
どこの仕事もどんどん予算少なくなってんだからっ!!」
「確かにブルさんの言ってることも分かります。
でも、一度下げてしまったらもう上げるのは難しいと思いますし
そしたら吉○家す○家のような牛丼の低価格紛争みたいに、
お互いの首の締め合いになりませんかね!?」
「でも生き残るにはやってみるしかねぇんだよ!!
フクっ!!お前はいつも純粋に物事考えていい奴かもしれねぇ!!
でもそうやって"いい奴"で生きてたら良い仕事は取れねぇぞ?
しかもお前は純粋だからこそ時々タチが悪いっ!!
だいたいなぁ、お前が勝手にシゲルに仕事を紹介したせいで
俺とシゲルはこれからずっと仲良く仕事なんてできねぇんだぞ?
フクっ!!お前のせいでな…お前のその悪気のない行動のせいで…
俺はもうこの先ずっとシゲルと仕事ができなくなってしまったんだぞっ!?!?」
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