悲壮の連鎖

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「将吾くんありがとう…。 でも俺、最近どうしたらいいか分からなくて…。 この仕事も、コンビニの仕事も好きだけど… 本当にやりたい事が分からなくて…。」 「そうなん?」 「うん…。ブルさんに誘われてもピンと来ないし…。 だからハッキリと"ギター"が一番って言える将吾くんがちょっと羨ましいよ…。」 「福永さんは音楽はもうせいへんの?」 「またやるかもしれないけど… 別に音楽が一番じゃないし。 昔は『何が何でもスタイリストになってやるっ!』って思ってたのにな…。 もうそんな夢も自分の中で諦める整理ついちゃったからさ…。」 「夢を実現することがホンマに正しいのかは分からんけどね…。 だってさ、上原○優だって有名になって夢を実現しても自殺してしまう…。 テレビで笑っとっても頭ん中実際はみんな何考えとるんかわからんし…。 結局どんなに成功した有名人であろうと自殺する人は幸せじゃないからやろ?」 「そうだね…。 でもさ… 自殺した人が本当に不幸だったのか…?」 「知らんけど本人はそうなんやろ?」 「だってその尺度はみんな違って被害妄想かもしれないし… 今置かれてる環境を有り難いと思いながら生きていれば違うんじゃないのかな? 自分に降りかかる試練も… すべての物事に感謝しながら生きていれば幸せと思えるかもしれないよねっ!?」
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