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あの頃の私はいつもひとりぼっちで、毎日が苦痛で
彼の前でもよく泣いていた…。
「あなたの泣き顔なんて見たくないですよ…。」
当時16歳だった高校生の私と、19歳だった大学生の彼との恋愛は
恋愛というよりは"恋愛ごっこ"。
共に慣れない恋愛ごっこは
お互いが敬語混じりの会話で
お互い名前で呼び合うこともできないまま
呼ぶ時はずっと"さん"を付けあっていた。
彼は地味で根暗な私とは違って、
パッと見はカッコ良くて今風だった。
そんな彼も中身はネガティブ思考で
2人はマイナス同志惹かれあっていったのだ。
「もう学校行きたくないです…。
もう…私死にたい……。」
「あなたに死なれたら俺が困ります!」
あの頃の彼は…
毎日死ぬ事ばかり考えていた私の
唯一の救いだったのだ。
そして彼は
"ネガティブな私"が好きだったのだ---。
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