第一楽章:翼のざわめき

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窓から外の景色を見渡すと空にはサッと筆で書いたような雲が空の中を思い思いに動いていた。その雲は鳥の羽を連想させる。 そんな雲を見てぼーっとするのも悪くない。 空を翔ぶ鳥を僕はどうでもいいように目で追っていた。 授業中に学校の窓から見ているわけでも 家族と旅行先のホテルの窓から見ているわけでもない。 隣には誰もいない。 ある施設の個室。 僕は病院にいた。 答えがないのは分かっていながら、僕は呟く。 「……あーあ、どうしてこんなことになっちまったんだろうな」 言葉ははじけて空気にとけた
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