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「行ってきます」
最近少し親に反抗するようになった私は、聞こえないくらい小さな声で家を出た。
扉を開けて、道の右側を歩く。
たった一人で。
「凜、一緒に行こっか」
幼なじみである片想いの相手に会う事は、もう滅多にない。
もう高校生だし、朝早く行くのは当たり前か。
なぜだろう、叶わない恋だって分かってるのに。
顔を思い出す度に胸が痛くなる。
登校の度に「あと2歳年上だったら」とか思う自分がいる。
そんな自分は、やっぱり変わってるのだろうか。
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