🍀ｸﾛｰﾊﾞｰ🍀第２卷

原因

尚斗「少し考えてみろよ。タバコ吸ってくる。」

源汰「まだ…帰らんやんなぁ…」

尚斗「当たり前や。今来たとこやぞ」

尚斗が部屋を出て行く。

尚斗は喫煙所を探している。

園長「もしかすると…波木君とこの…長末尚斗君？」

尚斗「はい。尚斗でお願いします。」

園長「はじめまして…竜崎と申します。」

尚斗「源汰の事なんですが…」

園長「どうしてやったらいいのか波木君と話をしていたとこなんだよ」

尚斗「僕が養子にもらう事は無理ですか？」

園長「君が？まだ若すぎるだろ…」

尚斗「秋に結婚する事になってます。」

園長「しかし…」

尚斗「でも、決めたんで…」

園長「波木君の言う通りの人間みたいだな…」

尚斗「えっ？」

園長「キズナなんだろ？」

尚斗「あぁ…はい。僕が必ず責任を取ります。成人したら僕の事業を手伝って貰おうと思っています。」

園長「で、いつ…」

尚斗「申請が出たらすぐにでもと言いたいところですが、卒業まではこちらで預かって頂けますか？」

園長「それは構わないが…」

尚斗「中学校は今通ってるとこで、こちらの方が近いし今更、転校も可哀想だし、新聞配達も頭を下げてもう一度行かせます。卒業まで、もう一度頑張らさせてやって下さい。源汰の本当の姿を見てやって下さい。お願いします。」

園長「君は…変わってるね…波木君の言う通りだ。」

尚斗「変わってますか？」

園長「良かったらここで働かないか？」

尚斗「申し訳ないです。」

園長「フラレてしまったな…」

尚斗「また…縁があればお願いします。」

園長「源汰君の申請が通る様に僕からも働きかけてみるよ」

尚斗「ありがとうございます。それから、夏休みの間、僕に預からせてもらえますか？」

園長「あぁ聞いてるよ。多分そう言うだろうってな」

尚斗「ばれてましたか…」

園長「空晴に泊まるんだろ？」

尚斗「はい。源汰の大事な事を空晴に忘れてるので…取り戻しに行きます。」

園長「いつでも連れて行きなさい。そして、いつでも連れて帰って来なさい。」

尚斗「ありがとうございました。」