🍀ｸﾛｰﾊﾞｰ🍀第２卷

原因

尚斗と瞬太が談話室に入る。

瞬太「源汰…ごめんな…」

源汰「瞬太ｺｰﾁ…謝りに行けなくてごめんなさい…」

瞬太「源汰が謝る事は何もないよ…」

源汰「瞬太ｺｰﾁの足…僕がダメにしてしまったのに…」

瞬太「違うよ…源汰の責任じゃない！」

源汰「あの時…僕が注意してたら…こんな事にはならなかったのに…」

瞬太「それはそうだけど…仕方ないよ…済んでしまった事だよ…一生涯…歩く事は出来なくなったけど…車椅子って武器は見つけたんだ…車椅子でもバスケは出来る。みんなにはやりたくてもやれない道なんだ。今は幸せだよ。教師にもなれたし…たくさんの教え子達に囲まれて…僕は幸せ者だと思うよ。」

源汰「一度だけ…一度だけね…病院に行ったんだ…」

瞬太「来てくれたんだ…」

源汰「だけど…中に入れなくて…」

瞬太「そうだったんだ…」

源汰「中からね…声が聞こえたんだ…絶対に許さねえ…俺は絶対に許さねえからな…って…瞬太ｺｰﾁの声だった…」

瞬太「………？」

尚斗「瞬太の声だったんか？」

源汰「うん…恐くて…逃げ出してしまったんだ…それからすぐに…母ちゃんの容態が悪くなって、瞬太ｺｰﾁには嫌われてるし…母ちゃんは…段々悪くなるし…頼れる人がいなくて…」

尚斗「瞬太の声…か…あっ！」

瞬太「もしかすると…」

尚斗「翔太か…」

源汰「翔太？」

瞬太「僕の双子の兄貴だよ…」

尚斗「翔太か…声は…一緒かもな…」

源汰「じゃあ…あの時…」

尚斗「源汰…翔太の気持ちもわかるよな…家族なら…」

源汰「うん」

尚斗「色んな不幸が重なって今の源汰と瞬太…翔太やみんながあるんだ…あの事故だって…もし源汰が怪我をしてたら瞬太も立ち直れなかったよ。瞬太には悪いが少しでも大人の瞬太で良かったと思ってる。瞬太なら必ず逆境に立ち向かえれると思ってたからな。チーム煌は相手が強ければ強いほど燃える奴らの集まりだからな」

瞬太「翔太も…僕の為にお金を稼ごうとしたみたいです…」

尚斗「そんな事だと思ったよ…そこでな…源汰にしか出来ないお願いがあるんだ…」

源汰「僕にしか出来ない事…」