6人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
月矢は、ハルノをずっと眺めていた。
ハルノが寝返りをうつときも、ハルノが寝息を可愛くたてているときも、月矢はハルノから目を離すことはなかった。
「……」
月矢はハルノを見た瞬間から、好きになっていた。
どんな運命であろうと、ハルノ以外はいない。
そう、胸に秘めハルノを抱き締める。
「ん…。月矢…、苦し…」
「ハルノ…俺、のど乾いた」
月矢は、ハルノの耳に小さく呟いた。
ハルノはそれを聞いて、耳やら顔やらを赤く染めていった。
「えっと…つ、月矢…それって……、やっぱり」
「ハルノが嫌ならしない」
「……月矢…えっと…」
「…ふ。」
月矢はハルノの困った顔を見て、優しく笑った。
それを解ってか、ハルノはぷぅっと頬を膨らませた。
「ハルノ怒ってるのか?」
つんつんと、ハルノの頬を突っつく月矢。
「ちょっ…月矢」
「もう寝ようか、俺眠くなってきたし」
「…勝手だなぁ…」
それから、二人は顔を見合って眠りについた。
END
最初のコメントを投稿しよう!