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言ってみるとすごく気持ちが楽になった。
健もじっと聞いてくれて
「俺もだよ…俺にとっても楓にとっても茜は親友だろ?なら…たとえあいつの余命が半年でも見守ってやるべきだ。おまえが言った通りそばにいるべきだ。」
健はそうして笑った。
健には何でもお見通しのようだ。
今回も部活をさぼってまで『ついていく』と言ってくれたのだから。
だからもうひとつ気になることを言ってみる。
「葵……茜から聞かされて無いんだよね…」
茜は誰にも言わないでと親に言ったらしい。
それは私達だけでなく葵もだった……
「葵は……きっと後になって知ると…絶対悲しむ。
だってあいつは…」
「大丈夫だよ」
私の言葉をさえぎった健の声はすごく心強くて落ち着いたんだ…
でも…そんなこと言っえっこないから少し頬を赤くしながらなんで?と聞いた。
すると健は…
「葵はとっくに気づいてるよ…当たり前だよ…あいつほど茜のそばにいる人なんか他にいないんだから。
絶対あいつは気づいてるよ」
何それ?
根拠なんてないじゃん…
でも健が珍しく真面目に言ってたから…
私らしくないけど
「そうだね…」
って笑顔で答えたんだ。
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