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俺は今日も夢を見る…
小さい頃の思い出…
あの懐かしい日々を…
「…い……あ…い…葵!!」という大声と共に雑誌らしいもので叩かれた。
「…いって~💦何すんだよ茜!!」
「何すんだじゃないわよ!!葵、また病院で寝たでしょここは私の病室!!
勝手に寝ないで。」
そうだった…
昨日は夏休みでフリーだからって茜の小説を読んでつい寝てしまったらしい…
「ゴメンゴメン。茜の小説が面白かったもんで遅くまで読んでしまった」
と俺がいうと茜の白い頬はみるみるうちに赤くなっていった。
こいつはいつも自分の書いた小説を俺がほめると頬が赤くなる。
そしてそれは茜の唯一の弱点である。
茜とは幼なじみで同級生だ。
そして誕生日まで一緒である。
俺は昼頃の晴天に生まれたらしく青い空とかけて葵。茜は夕方に生まれたらしく赤い空とかけて茜という名前にしたらしい。
俺の親も茜の親も空が好きということは確かだ。
「葵~?この小説の題名なんかない?ままでは書かないからさ」
「嫌だー!!そういって前だした本俺が考えたのままだったろーが💢」
「えっ?なんのこと?」
「とぼけんな。」
茜は小説家だ。
その実力は恐るべきもの…どんな本でも売れる…
そして、感動する。
茜が書く小説はそれほど読者の心に染み渡るのだろう
「そういえば…最近私の小説はどう?」
と茜は聞いてきた。
俺はそのたび答える。
「いつもどおり。絶好調に人泣かしてるぞ」
茜は花のように笑う。
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