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よかった………
茜は心からホッとしていた。
葵にだけは知られてはいけない……
私の寿命があと半年しかないことを……
私がそれを知ったのは1週間前だった…
私の両親と先生が話しているのを聞いたんだ。
『娘さんのガンは取り除くことができませんでした。このままだと余命は半年です。こちらも手は尽くしましたがもう…無理だとおもわれます。』
最初はその現実が…事実が私に向けられたものだと信じられなかった…
もちろん信じたくなかったし信じられるはずがなかった。
でも、あとから来た両親の顔と態度ですぐわかった…
私死ぬんだ…
そう思うと一番最初に浮かんだのは葵だった…
昔から一緒で誕生日も一緒で…まるで家族のように育った…
私が死んだら葵はどんなふうなんだろう…
暇な時はすぐ来てくれた…手術前日なんかずっと側で見守ってくれた……
私の小説を楽しそうによんでくれた…
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