👑宮川 茜👑

5/13
前へ
/37ページ
次へ
よかった……… 茜は心からホッとしていた。 葵にだけは知られてはいけない…… 私の寿命があと半年しかないことを…… 私がそれを知ったのは1週間前だった… 私の両親と先生が話しているのを聞いたんだ。 『娘さんのガンは取り除くことができませんでした。このままだと余命は半年です。こちらも手は尽くしましたがもう…無理だとおもわれます。』 最初はその現実が…事実が私に向けられたものだと信じられなかった… もちろん信じたくなかったし信じられるはずがなかった。 でも、あとから来た両親の顔と態度ですぐわかった… 私死ぬんだ… そう思うと一番最初に浮かんだのは葵だった… 昔から一緒で誕生日も一緒で…まるで家族のように育った… 私が死んだら葵はどんなふうなんだろう… 暇な時はすぐ来てくれた…手術前日なんかずっと側で見守ってくれた…… 私の小説を楽しそうによんでくれた…
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加