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「…………健……」
病院からの帰り道…
楓はふいに俺の名前を呼んだ。
「……なんだ?」
楓の言うことなんかすぐ分かる。
それでもこう答えたのは、その事を楓の口から言って欲しかったからだろう。
楓も、わかってるくせに…といいおいて…
まるで早口言葉のように言った…
「茜は……余命半年なんだよ…」
知ったのは3日前のこと…茜の親から電話があったのだ。
『娘の命はあと半年なんです 』と……
だから、あと半年仲良くしてあげてほしいと…
最初はびっくりしたし、今回来るのもすごく悩んだ…今までと同じように私は茜のそばで笑えるだろうか…
でも……茜はいつも通り笑顔で私を迎えてくれたんだ
「私は茜が好き。だから…最後の最後まで私は茜のそばでいたいんだ。」
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