星の屑箱

4/6
前へ
/10ページ
次へ
私には二人の親友がいる。 一人は斎藤 格(さいとう いたる)音楽が大好きで、金色に近い髪を肩まで伸ばしゆるくパーマをかけている。だらしなく垂れた前髪の隙間から大きな瞳が覗いていた。 初めはその外見から不気味がられていたけど、中身は恐ろしく馬鹿で、最近ではクラスのいじられ役になっている。 そしてもう一人が日下部 沙耶(くさかべ さや)これが私の人生を狂わせた張本人。 性格は陽気で、よく格と一緒にふざけている。でも、何故か頭が良くてクラスでもトップの成績だった。 私が真面目に授業を受けている間も、格と沙耶はこっそり漫画を読んだり音楽を聴いたりしている。 それでも沙耶だけはいつも高得点を連発する。天才と馬鹿は紙一重だと言うけど、この二人を見れば一目瞭然。 こんな個性的な奴らとどこにでもいる普通の人間の私がどうして一緒にいるのかは未だによく分からない。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加