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ぐるぐると回る思考の原因は、楓が皆と違う考えを持っているからだ。
「ここはやっぱあの2人!!」
「ああ、山×獄かぁ…」
「私は断然カカシ×サスケ…!!」
「…えぇー?楓はぁ?」
「んー、どっちも好きぃVv」
「あはは!欲張りぃ~!さすが楓(笑)」
「やっぱ漫画BLはどれも素敵だよね、美しいわ(笑)」
「リアルはちょっと残念じゃない?私引くわ」
「ん?ああ、私もすきじゃなーい。というか受け付けない(笑)」
「だよねー」
「(ー…私は。そうは思わない、だって。)うんうん、わかるー」
みんなに合わせる。
だれしもが内心は違っていても合わせる、ということは、普通にあることだろう
だが楓はそれだけではない。
内心が反対の意味なのではない。
"あいしてる"
それが内心だった。
それだけが内心だった。
"あいしてる"が内心で"あいしてる"しか内心にはない。
あいしてる、という気持ち、それは皆考えたことがあるのではないだろうか。
だが楓は一般的な数の、一般的な重さの、一般的なあいしてるではない。
すべてをあいして、すべてを重く深くあいしているのだ。
それが楓だった。
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