それでも時は流れて、八回目の立ち上がりを優しく促してくれる。

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「一瀬~、別れたんだって?」 突然訪れた客。 俺の車が家に停まってたから とりあえず寄ったらしい。 とりあえずって何だ とりあえずって。 んで扉を開けるや否や こう切り出してきた。 「お前そういう事は何も言わんからよ、心配になって来てみたんだよ」 ・・・。 この男は 俺の高校時代からの友達で 特定の彼女を作らず、 そのとき任せを 生きている男だ。 遊び人と言えばそうだが そうでもない不思議な奴。 自由な感じが あの頃と今でも変わらない。 「なぁ・・・」 「何?」 「俺はこの家に上がれないの?」 男二人で玄関越しに会話か。 それもいいなぁ。 「それもいいなって顔してるんじゃねーよ」 お、鋭いねぇ。 たまにこいつ鋭いんだよな。 「手ぶら?」 「ほい、ビール」 差し出された袋。 「お上がりなさい」 「へへっ」 たったら~ っていう効果音が 鳴りそうな感じで 友達は上がりこんできた。
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