それでも時は流れて、八回目の立ち上がりを優しく促してくれる。

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「それにさ、岡山先輩もかなりいい先輩だからな」 ・・・確かに。 あの後輩思いの態度は、みんな好きだった。 話によくある エースで4番。 まぁ、うちの高校はそんなに強くは無かったけれど。 「あ。」 「何?」 「またはぐらかしたな!」 あはは。 ちょろい奴め。 今頃気づいたか。 毎回毎回 こんな感じではぐらかす。 ここ2ヶ月はそんな感じだった 「そんなに話せない?」 ん~・・・ 「いや、まぁ・・・」 言葉に詰まる。 心がチリチリしだす。 俺は目を伏せた。 「そんなに重かったか」 そうだなぁ、 重い想い。 「元気だせとは言わねー」 ビールを飲み干し友達は語る。 「ただな、楽しいときだけが友達じゃないだろ?」 お・・・ 「楽しさ半分、悲しみも半分、だろ?」 思い出した。 こいつはそういう奴だ。 誰かがエラーすると 外野からでも駆けつけて ドンマイと叫ぶ。 誰よりも仲間思いの奴だったな 「怒りも半分にしてくれ」 「怒りも入ってんの!?」 「別れた最大の理由は・・・」 「いきなり話し出した!?」 いいリアクションをする とっても自由人な こいつは無二の親友、 兼重彰だ。
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