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「ジョーク?」
男は恐る恐る問う。画面に映し出された豚は尻を左右に振って苛立ちを誘う。実際男もこれには苛立ちを覚えた。
「うん、ジョークアプリ。私がプログラミングした自作アプリ。どうびっくりした?」
女はイタズラが成功した子供のように笑顔を見せた。
「失礼ですが、〝あの〟山川丸美さんですよね? 〝あの〟女子バスケットボール日本代表の」
返事に困った男はわざと、〝あの〟と強調しそして丁寧語で名前を再確認した。
「ついでに美少女ってつけてね。いやあ、流石にこのアプリ仲間内で試しても全然効果無かったからさ。いやあ知らない人には効果絶大だね」
女はその後も 特許取らなきゃ、お金取れそう、など男のことなどどうでも良いのかぶつぶつと呟いた。
「あの、ちょっと」
とすっかり自分の世界に入ってしまった女になんて声を掛けたらいいか分からなかった男はそう言った後直ぐに口籠もる。
「あ、まだ居たの? 私あんまり教えるの得意じゃ無いんだけど。それでも良いなら」
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