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「ねぇ……まだ見つからないの?」
「……気配は感じるんやけど、これがまた曖昧やねん」
月明かりすらもない夜道を歩く二つの影。
全身を真っ黒のコートで覆っていてフードも被っているため、闇に溶け込んでいる。
「―――見つけたで!」
「ホント!?」
「ホンマや。ワイは一足先に戻って報告するさかい、後は頼んだで」
そう言って一つの影が消える。
「ふふふ…………待っててね〝フロンティア〟」
また一つ影が消える。
雲間から顔を出した月は不気味に輝いていた。
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