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トントン。
誰かに肩を叩かれた。
夏美の人生はここからは一変した。
だれやろ?
夏美は振り向いた。
誰やねん、こいつら。明らかに不良やん。
うわぁ、最悪。絡まれたくないのに。
とりあえずテキトーにあしらっといたらどっか行くやろ。
「何ですか?忙しいんですけど。」
「なぁなぁ俺らと遊ばへん?」
赤い髪の奴が言った。
うわぁ、でたで。うっとおしいナンパのパターン。
これ定番よね。
絶対しつこいやん。
誰がおまえら何かに着いていくねん。頭可笑しいんとちゃう?
さあーて、これをどうやって振り切るか。
よしっ!フツーに断ってみよ。
「すいません。あたしさっきも言った通り忙しいんで無理です。」
「ええやん。ちょっと位。迷子なんやろ?
ついでに道案内もしたるし。」
茶髪が言った。
はぁー…,
やっぱり無理か。
てゆーか何であたしが迷子って知ってるん?
あたしの見た目って迷子?
……,いやいやそんな訳無いっしょ。
「……あの、あたしって迷子に見えます?」
「見えへんって言ったら嘘になるけど、……さっき自分で迷子って言ってたし。それで俺らと遊ぶん?遊ばへんの?まぁ、拒否権ないけどね。」
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