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夏美‡side
あたしは藤堂夏美(トウドウナツミ)。
高校1年生。
ここ桜沢学園高校はこのあたりではわりとレベルの高い高校なのだ。
その桜沢高校の試験をあたしはオール100点で合格したらしい。
あたしはある事情で中学生から3年間アメリカに転校し、大学を卒業しているのだから当たり前と言っちゃあ当たり前だ。
2週間前入学式を終えた。
2週間前になったばかりの友達たちと今日は遊ぶのだ。
「夏美~!置いていくでー。」
と言っているのは高橋杏(タカハシアンズ)。
杏は高校生になって1番最初にできた友達だ。
同じクラスで最初で喋ったのが杏だった。
杏は小柄でとても背が低く150cmもないほど。運動神経抜群でスポーツなら何でもできる。ショートカットがよく似合う女の子。見た目におとらず喋りやすいのだ。
「待ってよ。」
あたしは標準語で言った。
「夏美また標準語で喋っとったで。」
今喋ったのは鳴宮瑠奈(ナルミヤルナ)だ。
瑠奈は鳴宮財団の娘で正真正銘のお嬢様だ。
瑠奈と夏美は幼なじみで幼稚園から今までずっと一緒だった大親友なのだ。
親もあたしも出身は関西だが小学校5年生から2年間関東地方で暮らしてから時々標準語で喋ってしまうのだ。
瑠奈は何故か標準語を極端に嫌っていた。
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