21人が本棚に入れています
本棚に追加
/149ページ
幹太も母親に似た女みたいな綺麗な顔立ちだ
俺と幹太はまだ2人揃って5つの頃からの付き合いだ
川で溺れてたアイツを助けて以来の親友だ
親友などと言うとこっ恥ずかしいがあいつが親兄弟に俺をそう紹介したんだから仕方がない
5つの頃の幹太は泳げもしないし喧嘩も俺のほうが強かった。だが今となっては17歳で北振一刀流免許皆伝の腕前
学問でも右に並ぶ者はなし
親父さんの血をばっちり引いたデキスギ君だ
『また来たか!!悪童!!』
忘れてた
俺のオアシス志村家の糞ばばあお市様
『今日は高菜を胡麻と炒って参りました』
俺はうちの妖怪お手製のお惣菜を脇においた
……おくやいなや糞ばばあはひったくるようにして奥へひっこんだ
『気を悪くしないでくださいませね。あれでもおばあ様は清太様が来ない日は寂しそうにしています』
小夜……おめぇの綺麗な目を見たら言えねえが
糞おばあ様が楽しみにしてるのは近所でも評判の妖怪印のお惣菜だ………
俺の名前は清太
清らかに太く丈夫に生きろと妖怪ばばあがつけた名だ
結構気にいっている
特に清らかってトコロが俺にぴったりだ
最初のコメントを投稿しよう!