新撰組 副長土方歳三

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『何言ってんだぁ??おらぁ百姓だぜぇ??』 土方は男前の顔を弛めながら俺の前に立って言った 『俺達の隊にゃんなこたぁ関係ねぇんだよ。志と腕っぷしがありゃぁそれで』 ……俺には志なんてないし腕っぷしは……… まぁ喧嘩だったらまけねぇけど 剣術は志村先生と幹太に少し手解きを受けただけだ 竹刀振るより鍬の方がよく振ってる 『俺を京都まで連れていってくれるんで?』 『あぁ、京都ね。まぁ他にも沢山連れてってやるぜ。給金も払ってやる。家の者も助かるだろ』 俺の頭には妄想京都の綺麗どころと汚い妖怪ばばあの面が一緒に浮かんだ 『その給金、ばばあひとりくらい養えるか?』 『嫁入り前の娘じゃてぇへんだがばばあひとりくれぇどうにでもなるさ』 土方は高笑いした
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