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鞘から抜き取られた刀の刃は、月光に照らされて、とても綺麗だ。
……しかし、刃の色は、紅い色で出来ていた。
奇妙なのだが、本当に綺麗で……
男達も、紅い色で出来ている刃をうっとり眺めていた。
だが、その中で一人だけ、声を上げて驚いている者がいた。
『そっ……それは!“紅菊一文字”!!』
『へぇ……分かるんだ?』
そう言って、紅菊一文字の持ち主……幻龍(ゲンロウ)は、妖しく………妖艶に微笑んだ。
まぁ、狐の面があり相手には見えないのだが……
『なら、俺の強さもも分かるよね?』
幻龍がそう言った刹那、一番前で刀を構えていた男から首が消えた。
『は、早く逃げろ!あいつに勝てる訳がねぇ!!!』
幻龍の刀を知っていた男が、大声でその場に居る者達に告げた。
……しかし、男達は聞かず、幻龍に向かっていった。
『おりゃぁああぁぁっっ!!』
『フッ……
さようなら』
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