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「…寂しくはない。
慣れているから」
その答えにジュリアは胸がつまりそうになった。
無表情にそう言う彼の顔が酷く、悲しく見えて。
凍りついたかの様に
蒼の瞳は揺れることもなくジュリアを写す。
ジュリアはそっと近づき彼の手を握る。
驚く程冷たいその両の手はいきなり触れられたことにびくりと反応したがジュリアは決して離そうとせずに
ぎゅっと強く包みこんでやる。
「一人が寂しくない人なんているはずないわ。
…これからは私が毎日ここに来る。」
真っ直ぐにエリオットを見つめると彼は目を開いて瞠目していて。
そんな彼にジュリアはふわりと笑ってみせる。
ジュリアは彼の
笑った顔が見てみたかった。
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