そして、幸せな未来へ

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全然連絡出来ない啓輔の事を、つい思い出してしまう。 こんなに逢いたいのに。 声すらも聞けないで。 このまま、聡と別れた時みたいになったら……。 寂しい気持ちを紛らわす為に来た同窓会で、余計に不安な気持ちになるなんて…。 今にも泣きそうな沙織の様子に、聡は動揺した。 「……ど、どうしたんだよ…。 とにかく抜けよう。どこか落ち着いた所でゆっくり話を…」 聡はまた沙織の腕を掴み、強引に引っ張っていく。 「 お願い…、離して…!」 すると、イテッ、という声と共に、沙織の腕から聡の手が離れた。 驚いて顔を上げると、聡の腕を後ろ手に締め上げる人物と目が合った。
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