そして、幸せな未来へ

15/37
前へ
/736ページ
次へ
「 初めは…、君のお父さんに連絡したんだ。 償いに3年かかるかも知れないと謝りたくて。 僕も君のデータを消していたから、君と連絡が取れない事も伝えたくて。 僕の気持ちは変わらないとも言いたかった。 何も言えないまま…、君と離れてしまったから。 君が3年も待ってくれるのか、正直不安だったし、怖かった 」 沙織は、実家に帰った時の事を思い出していた。 突然帰ったにも関わらず、勇三は怒る訳でも責める訳でもなく。 「 あの男が本当に好きなら、信じて待て 」 それだけ言っただけだった。 勇三がそう言ってくれたから…、頑張って待とうと思えたのは確かだった。
/736ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6924人が本棚に入れています
本棚に追加