そして、幸せな未来へ

16/37
前へ
/736ページ
次へ
「 それからすぐ、亮太君から連絡が来て、君がパリに行った事を教えてくれたのが始まりだった。 姉ちゃんの事は代わりに俺が見てるから安心して、って。 本当に…、彼には感謝してる 」 ……てか、亮太…。 何でアンタまで、私に何も言ってくれなかったのよ…。 亮太に軽く怒りを覚えた瞬間、沙織の携帯が鳴った。 噂をすれば、と沙織は少しドスの利いた声で電話に出た。 「 亮太?アンタね……」 暫しの会話の後、電話を切った沙織の頬は、冬だというのに熱くなり、怒りは一瞬で消えていた。 そして、照れたように啓輔を見上げた。 「 今夜は…、帰って来なくていいって…」
/736ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6924人が本棚に入れています
本棚に追加