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「……それにしても、本当にいい御式だったわね。
今思い出しても、涙が出そう 」
ふたりで訪れた meltで。
澪がそう言って少し涙ぐむと、沙織も何だかつられそうになった。
「 ママには、本当に感謝しています 」
啓輔が頭を下げると、澪は後ろを向いて、そっとハンカチで目頭を押さえながら、ふふ、と笑う。
「 何を言うのよ。
私こそ…、あんな晴れがましい席に呼んでもらって、本当に嬉しかったわ 」
「 だって…、ママには絶対見て欲しかったから。
本当にママのお陰で、こうして今があるんだもの 」
沙織にそう言われ、もう~、と、また泣き笑いになった。
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