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「 犬が相手だとあんなにいい笑顔を見せるのに…、ほら、笑って 」
歯を見せて笑うイケメン講師に、愛弓は戸惑い、目をそらす。
イケメンだけど、何かチャラい。
啓輔とは大違いだ。
「 はい、こっち見る 」
顎を掴まれ、間近に迫ったその整った顔立ちに、愛弓は不覚にもドキッとしてしまった。
すると突然、イケメン講師が有り得ない程の面白い顔になった。
その余りのギャップに、愛弓は思わずプハッと笑ってしまった。
「……ホラ、可愛い 」
穏やかな笑みを見せる講師を前に、愛弓の顔は段々と真っ赤に染まっていった。
教室に射し込む、夕暮れの西陽のせいじゃなく…。
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