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木の温もりを感じる、ナチュラルな雰囲気のカフェだった。
窓から緩く射し込む光が、柔らかく…、心地いい。
テーブルには、カフェラテ。
目の前には、同じラテのカップを両手で包み込み、ふーふーしている、…彼女。
これは…、夢なのだろうか。
夢でも構わない。
いつもの悪夢ではなく、こんな幸せな夢ならば。
ラテに手を添え、ゆっくりと口に運ぶ。
どことなく未だ緊張している啓輔の身体を、ラテが和らげてくれそうな気がする……。
「 ところで…、どうしてあの病院に?」
「……」
和らぎかけていた緊張が、その沙織の言葉で一気に甦った。
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