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穴から体を少し乗り出した。
このまま少し前に体重をかければそのまま、下におちて行くだろう。
体重六十数キロの俺の体は、そのまま時速数百キロで落ちて行き、岩に全身を打ち付けて、そして…
生ぬるい風が顔に当たっている。
まだ行かないのか、
そう悪魔が俺にささやいているように感じる。
田舎の両親は俺の死の報をうけて何を思うんだろうか。
両親はまだ、俺が元気に働いていると信じているはずだ。
一人息子の死の知らせは、最悪両親をも俺の後を追わせることになるんじゃないんだろうか…
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