自殺スポット

9/18
前へ
/18ページ
次へ
2つのコーヒーが目の前に置かれている。 黒いコーヒーと真っ白のカップ。 まるで人間のようだとふと思った。 一見何も、悩みや、やましいことがなさそうな真っ白の心でも、中には真っ黒な闇が詰まっているんだ… あの時、彼女が飛び降りようとした時、俺は無理やり彼女を引っ張って、俺の車に乗せて、近くの町のファミレスに連れてきた。 一見したら、誘拐に見えるかもしれない。 でも、彼女、そして俺自身ためにも、誰か人のいるところに行かなければいけないと思ったのだ。 ファミレスに着くと、店員は光が失われた彼女の目に少し引いていたが、とりあえずテーブルに案内してくれた。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

73人が本棚に入れています
本棚に追加