入学式

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ツンツン 背中を突っつかれ後ろを振り返る。 「えっ?」 「先生に指されたよ」 小声で梓に教えてくれたが、梓は言われても意味が解らず、ただただ口を開け 金魚の様にパクパクするのが精一杯だった。 「先生の話をニヤニヤ聞いてボーッとしてるから何故指されたのかわからないでしょ?」先生は片方の口角を上げ苦笑した。 「すみません」 梓は消え入りそうな声で謝った。 クラスメートはクスクスと笑い梓も釣られてわらった。 「もういいわ。他の人から自己紹介してもらうわ。」 自己紹介でわかったことは梓の後ろの席に座って居た人物が出席番号二番の《石黒 早苗》。 他のクラスメートの名前は右から左に聞き流してしまい、全く覚えていない。
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