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妹「…っ、おにい…ちゃん?」
妹は突然、少し驚いたような声をあげた。
僕の行動の意味を計りかねている、訝しんでいる、そんな反応だった。
兄「…ごめんな」
僕は思わず、妹のことを抱きしめていた。
頭の後ろを優しく撫で下ろし、妹の体――本当に小さい体を包み込む。
妹「……」
妹は、僕の言葉と行動に息を呑んでいた。
――そして、
妹「…うん」
僕の肩に顔をうずめ、静かに泣き声を漏らした。
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