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「新見。下がれ」
「っ!?芹沢先生!?」
「ワシの命令が聞けぬのか?」
「…分かりました。失礼します」
少し目を伏せながら部屋を出ていった新見さん
「山崎。お主も下がれ」
さすが芹沢さん
気配に気付いてたんだ
これで邪魔者はいなくなった
山崎さんの気配が消えた後、芹沢さんに近付いた
「お主は何を考えておる」
『芹沢さんは何で自らを犠牲に悪役になっているんですか?』
芹沢さんの目が一瞬見開かれた
だが、すぐにいつもの表情に戻りお猪口をじっと眺める
「ワシは悪役になってるつもりはない。ただ金が欲しいから金策をしておる。暴力を奮いたいから奮っておる。それだけだ」
違う
この人はもっと大きなものを背負っている
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