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―――スッ
蘭は静かに女中の部屋の襖を開けた
「蘭ちゃん!?大丈夫だった!?」
寝てると思っていたお夏が起きていた事に軽くビックリしながら笑いかけた
『大丈夫です!でもなんだか少し疲れちゃいました』
屋根裏には山崎さんがいる
だから迂闊に芹沢さんの話は出来ない
蘭は自然と話の内容を変えた
「蘭ちゃんは此処に来たばっかだもんね。寝よっか」
『はい』
お夏さんがひいてくれた布団に寝転がりボーッとした
そんな時間がずっと続くといつのまにか山崎の気配が消えていた
蘭は待ってましたとばかりに身体を起こしてお夏と話し始めた
「芹沢さんには何もされてないよね?」
『はい。それに情報取れませんでした』
「そっか~」
『芹沢さんは自らの命の懸けてこの組を守ろうとしている…』
無意識にポツリと呟いた
さっきの話がまだ忘れられない…
いつもはすぐに忘れて情報を抜くために動いてたのに…
なぜ?
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