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―――…
まだ外は薄暗い
太陽が少し顔を見せ始めたころ
蘭は静かに目を開けた
寝れなかった…
浅すぎて逆に疲れた…
蘭は静かに立ち上がり布団をたたみ部屋を出た
明日は多分雨が降るかも…
雨の匂いがする
すぅっと空気を吸った
あれ?
監視の視線がない?
山崎さんにつけられてない?
寝てるのかな
でもいいや
気持ちが楽
蘭は縁側に座りボーッとした
情報屋は…間者は情は必要ない
今までも特に何も考えず心を無にしてきた
だけど…芹沢さんの本心に胸がドキリとした
自分でも分からない
だけど私はあくまで情報を取るために此処へ来た
余計な感情はいらない
全て捨てる
蘭は空を見上げた
空には太陽が昇っていた
眩しい光を見ながら瞑想する
この瞬間が1番無に還れる
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