第5章

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今まで少し離れた自分の机の所に座っていた爺さんが一枚の書類を持って俺達の前に立つ。 そして持っていた書類を学校での表彰式の時の校長のように持ち読み始めた。 「ギルドAランク保持者、カイト=キハラ」 「はい」 「汝新たなギルドを立ち上げるという意思に変わりは無いか?」 「ありません」 「汝人を率いる覚悟は出来ているか?」 「はい」 「汝いかなる時でも仲間を見捨てない事を誓うか?」 「誓います」 「よろしい。 ではギルドGランク保持者、ヒメ=イチジョウ。 汝も同じ覚悟は出来ているか?」 「え!?は、はい。 覚悟は出来ています!!」 まさかここで話を振られるとは思っていなかったヒメは驚きながらも何とか返事をする。 「よろしい!!」 ヒメの返事に満足したのか爺さんはそう言いながら笑みを浮かべる。 「それではここに宣言する。 ギルドマスター、Aランク保持者カイト=キハラ。 ギルドマスター補佐、Gランク保持者ヒメ=イチジョウ。 この二名をそれぞれの役職に定め、ギルド本部総代表ドネル=ホワルトの名の下に――― ―――新ギルド『猫の手』の設立を許可する!!」
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