第6章

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「えーと、私が貰ったのは『世界最強の肉体(段階的)』・『全ての魔法に関する知識(検索機能付き)』・『想像を創造する力』・『ほぼ無限の魔力』の四つだよ」 へぇー……って四つ!? 「な、何でヒメは四つも力を貰えてるんだ!?」 もしかして人によって貰える数って変わったりするのか!? 「私は選んだ属性が戦闘向きじゃないとかで魔法の知識を貰えたんだ」 「戦闘向きじゃないって……属性は何なんだ?」 そんな理由で貰える力の数が増えたりするものなのか…… 「私の属性は『歌』なんだ。 歌うのが好きって言ったら勝手に決まっちゃったんだよ」 『歌』ねぇ……どんな魔法があるか知らないから何とも言えないけど、神様が力の数を増やすぐらいだから補助的な魔法なんだろう。 「なぁ、試しに何か一つ魔法を発動してくれないか?」 「カイトの頼みなら嫌だなんて言わないよ。 どんなのがいい?」 「……ここはヒメのおすすめで」 歌属性にどんな魔法があるかをまったく知らないのでこう言うしかない。 「ん、わかった。 ちょっと待ってね」 そんな俺の思いをたぶん知らないヒメはひとしきり考えてから使う魔法を決めたようだ。 「それじゃ今からやってみるからね!! ちゃんと聞いててよ?」 「あ、ああ……」 予想以上に張り切るヒメにちょっと驚きながらも返事をする。 ……ん?聞いてて? 「よし、それじゃ始めるよ。 ……―――、―――――、―――――……」 ヒメの言葉に少し遅れて疑問が浮かんだが、それもすぐに解消された。 イマイチ何を言っているのかをよく聞き取れないが、ヒメが静かに歌い始めたからだ。 なるほど、その属性の名が示す通り『歌う』事によって魔法を発動させるのか…… ……って、あれ? 何…か……急に眠…く…… ――――――――― ―――――― ―――
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