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雪のツバサより
凍てつく夜にふと立ち止まってみる
振り返った先にはなにが見えるのだろうか
目の前に広がる景色にぼくはなにを思うのだろう
なにも考えずただこのままでいたい
このままでいい
そう思うのに、
ぼくは振り返る
凍った息が白くてつめたい
そこにあるのはぼくが歩いた軌跡(あと)だけ
誰もいない
なにも思わずただそこにいるだけ
ああ、誰か
誰かいないだろうか
進むことをやめたぼくにはただそこを振り返ることしかできない
ねぇ、誰かいないの?
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