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ピッ ピッ ピッ……
ぼんやりとした
意識の中で
お父さんとお母さんの
声が聞こえた
『なんで…この子が…こんな目に合わなきゃいけないの……』
お母さん……泣かないで
『先生！！何とか娘を…助けてやって下さい。お願いします！！どうか…娘を……』
お父さん……泣かないで
いつも心配ばかりかけて
ごめんなさい…
私は産まれてこない方が
良かったのかな……
こんなに
お父さんとお母さんを
哀しませて
私は……………
『先生！お願いします！この子は私たちの命より大切な………大切な娘なんです…お願いします』
哀しみの涙じゃないの……？
お父さんとお母さんの
命よりも大切な……私
私はまだ
お父さんとお母さんの
子供でいたい
一緒に泣いたり笑ったり
たくさんしたい
私はまだ何も
お父さんとお母さんに
返していない……
これが
私の『生きる意味』
なんだね
私は……生きる
……生きたい。
ぼんやりと
お父さんとお母さんの
泣き顔が……見えた
『お父さん…お母さん』
私はゆっくり
手を伸ばした………
END．
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