そして,空は青かった

条件

｢私は,頭が悪い人は好きじゃないの。｣

はあ？なにが言いたいんだ？と浩司は思った。

｢だから,今度のテストで平均点９０以上を取って！｣

テストで平均,９０点以上？え～！？浩司は驚き反論した。

｢無理無理無理！だって俺,この間のテスト,平均点６７だよ？平均点９０以上なんて無理だよ！｣

一ノ瀬は少し悩んだ後に口を開いた。

｢なら,平均点８５以上にしましょう♪これ以上は下げないわ。取れなかった時は,キッパリ諦めて。それに,まだ試験まで１ヵ月もあるのよ！頑張ってみてよ。｣

浩司は暗い表情をしたが,すぐに覚悟を決めた。

｢よし！俺も男だ！やってやるぜ！｣

そう言うと,一ノ瀬は微笑み｢頑張って♪｣と浩司の肩をぽんっと叩いた。

そして,２人は一ノ瀬の家の前で別れた。

浩司は,一人になると,足早に家に帰り,勉強に取り掛かった。