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夏休みまで,まだもうちょっとある,こんな毎日が続くと思うと嫌気がさす。
そして,その日の放課後…
「今から帰るの?」
浩司が後ろを振り向くと,一ノ瀬が立っていた。
化粧は,軽くしているだけで,ほとんどしていないだろう。
「ああ,一ノ瀬も帰るの?」
「うん,一緒に帰る?」
浩司は,顔を赤らめて頷いた。
一ノ瀬と一緒に歩いていると,大概の男子は振り向く。
それは,誇らしくもあり,恥ずかしさも少しある。
それは,浩司が思うだけで,一ノ瀬はどう思っているのか,わからない。それが,浩司には不安の要素であった。
「あのふたりって付き合ってるのかな~」
「お似合いだよね~」
いろいろな声がする。
浩司は,一ノ瀬の顔をうかがう。
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