0人が本棚に入れています
本棚に追加
23時を過ぎた頃、電話がなった。
着信表示には、お馴染みの名前が表示されている。
「はぃ。もしもし☆」
「グスン……あの…ね私…ま…た……騙さ(ry」
本当に、この娘は毎度②なんかい同じ過ちを、繰り返したら気がつくんだろう。
この10年間、何回同じような話を聞かされただろう。
でも、今回で、今日で終わりにしてあげたい。
「ねぇ、○○。聞いて、これから、君が絶対幸せになれる約束を3つだけしたいんだけど。」
「約束なんて、誰も守ってくれなぃもん…誰も私を幸せになんてしてくれ(ry。」
わかってる。わかってるよ。最初からわかってたし、俺は最初からそう言ってた。だから(ry
「大丈夫。俺が守る約束じゃないから、○○が自分の為に守る約束。ちなみに破ったら絶交(ry」
「わかった…。聞いてみる。」
絶交なんてする気はさらさら無いけど、こう言うだけで、約束を守ってくれる確率は高まるだろう。嘘も方便ってやつ。
「1つ目、これから出す約束を破ったら、絶交する事を忘れない事。」
「2つ目、もう二度とホストと恋愛を、ホストに恋をしない事。」
「3つ目、男性を顔で選ばない事。守れる?」
こんな約束どうでもいい。守るか守らないかなんて彼女の自由だ。強要はしない。強要したら、彼等と同族になってしまうから。
「うん、守ってみる。でも、こんな約束で幸せになれるの?」
なれるの?じゃないするんだ。
「それは、○○にかかってるよ。でも俺は、○○がこの約束を守ったら、絶対に幸せになれる事を約束する。」
そう俺は自分の胸に誓った。
「わかった。約束してみる。」
少し元気になったみたい。でも駄目だ『約束破っちゃったぁ』なんて二度と言わせない。
「じゃあそれを誰に、何に誓う?」
「神様に……ぅぅぅん、神様なんていないから、○○くんに誓ってあげる。」
俺に誓ってどうすんだよ。まぁいいけど。誓おうが誓うまいが関係ない。「わかった。じゃあ、最後に、俺が出す質問に答えて。それで、本気かどうか確めるから。」
「うん。わかった。」
ずっと言いたかった。いや、こいつが、ホストとの恋愛で、ボロボロになっていくのはみてらんなかった。でも、否定すると嫌われそうで、偽善者になって応援するフリしてた。10年、長いようで短いこの10年に、こいつの可哀想で救われない人生に、今日、終止符を打ちたい。
最初のコメントを投稿しよう!