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窓から入る日光に思わず目を細める。
廊下には巨大な窓が並び続けてて昼間は日光が入ってきていいが、夜は壁に掛けられている小さなランプと、蒼い月の光と星しか光源はない。
しかしその前に夜目が人の二倍はきく私にはあまり関係はないが。
「ラミア。」
廊下に知性の溢れ出す美しい声が響いた。
その声に私は後ろに振り向く。
そこにはこちらに右手を軽く振り、左手はポケットに手を突っ込んでいる一人の、女がいた。
耳の高さでくくられた肩までの黒髪ツインテール。
目元を覆い隠す長さの前髪。
スーツを着崩した服装。
「いつもは瞬間移動して部屋に帰るのに今日は徒歩か。珍しいな。」
コツコツと革靴を鳴らし、近づいてくるものは10年前の6歳のときから私の監視官であり親友の
女と偽っている、男―――輝だ。
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