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「たまには徒歩で帰ることにしようと思って。」
「へえ。私はここから三キロの距離、徒歩か瞬間移動かと言われたら間違いなく瞬間移動だね。」
さすがに女言葉では喋ってないが自分を「私」とは言ってはいる。
輝はヘマは決して出さない、だが…
「…私を騙せると思うからこの組織は甘いのよ。」
「ん?何か言った?」
「何も。」
しばらく歩きながら輝はじっと私を見る。
隠しカメラが至るところにあるから絶対に聞こえないぐらいの音量で言ったので聞こえてはないが、何か言ったのは輝は分かったはず。
「まあいいや。私もラミアみたいに呪文とか使いたいよ。」
会話が逸れたのに内心ホッとし会話を続ける。
「開発班Dに瞬間移動する薬がもうすぐできるらしいよ?もらったら?」
私と輝は大体の権限を持つから、それぐらい言うと簡単だ。
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